最低賃金について(九州における令和2年10月以降)福岡842円、佐賀792円、熊本793円などとなっています!! | 学研都市社労士ブログ

最低賃金について(九州における令和2年10月以降)福岡842円、佐賀792円、熊本793円などとなっています!!

例年通り、最低賃金の改定が行われますので、その概要をご案内申し上げます。九州の各県の都道府県別の最低賃金は次のようなものです。

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。

最低賃金の対象となるのは毎月支払われる基本的な賃金なので、最低賃金を計算する場合には、実際に支払われる賃金から以下の賃金を除外したものが対象となります。

【最低賃金の対象とならない賃金】

(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

(2)1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)

(3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)

(4)所定労働日以外の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)

(5)午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)

(6)精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

使用者が労働者に最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合には、使用者は労働者に対してその差額を支払わなくてはなりません。地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められています。

なお、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。

【最低賃金の計算方法】

1. 時間給の場合

時間給≧最低賃金額(時間額)

2. 日給の場合

日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

ただし、日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合には、

日給≧最低賃金額(日額)

3. 月給の場合

月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

4. 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合

出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、当該賃金算定期間において出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除した金額≧最低賃金(時間額)

5. 上記1〜4の組み合わせの場合

例えば基本給が日給制で各手当(職務手当等)が月給制などの場合は、それぞれ上の2、 3の式により時間額に換算し、それを合計したものと最低賃金額(時間額)と比較します。

※詳しくは、厚生労働省のホームページなどをご参照ください。